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「次世代住宅ポイント」を知っていますか?
省エネ性、耐震性、バリアフリー性能など一定基準を満たす住宅の購入・リフォームをした際に、さまざまな商品と交換できるポイントをもらえるお得な制度です。2019年10月の消費税率引上げに伴い、国民の負担軽減を目的に国土交通省がスタートさせました。
ポイント発行の申請期限は「2020年3月31日まで」となっていましたが、新型コロナウイルス感染症対応として「2020年8月31日まで」期間が延長されることになりました。新型コロナウイルスの影響により、事業者からやむを得ず受注を断られた、引っ越し時期の見込みが立たなかった、などの理由で3月31日までに契約できなかった方が対象で、8月31日まで申請をすることができます。
次世代住宅ポイントは、住宅購入時に利用できる「すまい給付金」や「住宅ローン減税」と併用することが可能。住宅の設備やリフォーム工事の内容により、新築購入なら最大35万円相当、リフォームの場合は最大60万円相当のポイントが発行されます。1ポイント=1円相当で換算され、家電やインテリア、食料品など様々な商品と交換することができるので、新しい生活の準備にぜひ活用したいですよね。
今回は、「新型コロナウイルス感染症対策」の特例措置を利用できる要件や、これから申請する場合に必要な手続きについて紹介します。
次世代住宅ポイントの期間が延長されました
消費税が10%になったことに伴い、住宅購入やリフォーム工事時の負担軽減のために施行された支援制度である「次世代住宅ポイント」。住宅購入時に利用できる「すまい給付金」や「住宅ローン減税」と併用することができます。
「新型コロナウイルス感染症対応」として、申請期限、および対象となる契約期間、工期が延長されることになりました。
新型コロナウイルス感染症対応
新型コロナウイルス感染症の影響により、事業者からやむを得ず受注や契約を断られるなど2020年3月31日までに契約できなかった場合でも、次世代住宅ポイントを利用できます。2020年4月7日から8月31日までに新築住宅購入、リフォーム工事の契約を行った場合、ポイントの申請が可能です。
延長された期間内に申請可能な方は、新型コロナウイルスによる様々な影響を受け、以下のような理由で契約ができなかった場合に限ります。
- ・事業者から受注、契約を断られた
- ・事業者との契約を解除した
- ・引渡し時期の見込みが立たず、契約を諦めた
- ・本制度を利用できる見込みが立たず、契約を諦めた …など
上記に該当する場合、ポイント発行申請期限は2020年8月31日、ポイント交換期限は2020年11月30日です。申請期間内であっても、予算額に達し次第終了となるので、なるべく早めに申請するようにしましょう。
また、「自分は対象なのか?」と迷った場合は、次世代ポイント事務局のホームページにまとめられている「よくある質問」を参考にしてみてください。「契約できなかった理由」に関して、電話で審査を依頼することはできないので、迷ったらとりあえず申請をしてみるのが良さそうです。
延長期間内に申請できる要件は?
新型コロナウイルスによる「やむを得ない理由」があることに加え、これから説明する期間内に新築住宅の購入や着工、リフォーム工事の契約が発生していることが条件になります。
・新築住宅購入の場合
注文住宅の場合、2020年4月7日〜8月31日の間の工事請負契約、または2020年8月31日までの建築着工が対象です。
分譲住宅の場合は、2019年12月21日〜2020年8月31日の間の工事請負契約、2020年8月31日までの建築着工、2020年4月7日〜8月31日の間の売買契約のいずれかが対象です。
・リフォームの場合
2020年4月7日〜8月31日の間の工事請負契約、または2020年8月31日までの建築着工が対象となります。
1,000万円未満のリフォームの場合は、2020年8月31日までに工事が完了していることも条件になります。
新たに必要な手続きは?
新型コロナウイルス感染症対応として延長された期間内に申請をおこなう場合、やむを得ず2020年3月31日までに契約ができなかった理由の申告が必須です。これには、申請者自身だけでなく、契約事業者両名の記名・押印が必要になります。
それ以外は従来通りの手続きで、申請するタイミングによって用意する書類が異なります。新築住宅購入、リフォームともに、工事完了前後どちらのタイミングでも申請可能ですが、申請期限はあと1カ月ほど。なるべく早く準備を始めるようにしましょう。
・新築住宅購入の場合
注文住宅なのか分譲住宅か、また、申請のタイミングが住宅の引き渡し・入居の前か後かによって、4パターンの申請タイプに分かれます。
それぞれ、必要な申請書は次世代住宅ポイント事務局のホームページからダウンロードするか、または各都道府県に設けられている受付窓口での受け取りで、「申請書類」を用意します。さらに、申請者の住民票や、工事の施工者による「証明書類」等の準備が必要です。必要書類が揃ったら、ポイント事務局への郵送、または各都道府県に設けられている受付窓口へ直接持参して申請します。
・リフォームの場合
リフォームを実施するのが一戸の住宅なのか、共同住宅なのか、また、申請者の年齢や子供の有無、工事請負金額などによって必要書類が5パターンに分類されています。
こちらも次世代住宅ポイント事務局のホームページからダウンロード、または各都道府県に設けられている受付窓口での受け取りで、「申請書類」を用意します。また、申請者の住民票や、工事の施工者による「証明書類」等の準備に加え、新たに設置した住宅設備の「性能証明書」や「納品書」、工事前後の写真が必要になる場合もあります。
特に、リフォームの場合は添付書類、写真に不備のあるケースが多いようなので、着工前にこちらから、もしくは受付窓口に相談し、必要書類を確認しておくのがおすすめです。
必要書類が揃ったら、ポイント事務局への郵送、または各都道府県に設けられている受付窓口へ直接持参して申請します。
※次世代住宅ポイント「新型コロナウイルス感染症対応」の受付をおこなっている窓口は、通常の窓口とは異なります。また、感染防止のため業務の規模縮小を実施している窓口もあるので、こちらから事前に確認することをおすすめします。
申請からポイント交換までの流れは?
次世代住宅ポイント事務局、または各受付窓口に必要書類を提出後、不備がないことが確認されるとポイント発行通知のハガキが届きます。その時点でポイント付与が完了し、商品交換の申し込みをすることができます。
書類の提出からポイント発行までは、1〜2カ月ほどかかる場合もあるようです。
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新型コロナウイルス対応として、申請期限が8月31日まで延長されましたが、「工事前」に確認しておくべきことや、申請にあたり、準備するものも多いので要注意。
「気がついたら、申請期限を過ぎていた…」なんて残念な思いをすることがないよう、余裕を持って事務局や工事施工者に相談し、申請の準備を進めましょう。